妊娠中は胎児の成長と共にお腹が大きくなるなど、妊婦さんの身体は大きく変化していきます。体重の増加に伴ってスムーズに動くことが困難になり、立ち姿勢や歩き方も身体に順応したものとなります。
その結果、疲労が蓄積してしまい、腰まわりや股関節まわりが痛くなったり、さまざまな不調を生じてしまいます。実際、そんな経験をされたお母さんも多いのではないでしょうか。
あなただったら、そんな時どんな事をして辛さを和らげようとしますか?
多くの方の話を聞いていると、温める…シップを貼る…旦那さんにマッサージをしてもらう…そういった回答がほとんどでした。
ただ、そういった方々の中には「整体に行くと身体が楽になるかも」と思われる妊婦さんもいらっしゃいます。そこで皆さんが疑問に思うことはきっと「本当に行ってもいいのかな…」、「赤ちゃんに悪影響が及ばないか不安だな…」といったことではないでしょうか。そんな妊婦さんの為に知っておいてほしい3つの事をお伝えします。
なぜ痛くなるのか?その原因は?
妊娠する前は腰痛や身体の不調を感じていなかったのに、妊娠をきっかけに痛みや違和感を自覚する人が多くいらっしゃいます。それはお腹の中の赤ちゃんの成長と共に、体幹と言われる腰やお腹まわりの圧力が上昇するからです。
更に妊娠すると同時に、出産時に赤ちゃんが産道を通りやすくする為のホルモンである「リラキシン」が分泌されます。このホルモンには関節や靭帯を緩める効果があります。妊娠する前であれば問題なく身体を支える為の筋力を発揮できるのですが、このホルモンが分泌されることで関節や靭帯が緩み本来の筋力を発揮しにくくなってしまいます。
この状態で家事をしたり買い物に行ったりなどの日常生活を繰り返すことで、無意識に身体への負担がかかり疲労が蓄積する事で痛みや重だるさを感じるようになるのです。
どんな施術を受けたらいいのか
受けるタイミングとして安定期に入ってからをオススメしていますが、まずはかかりつけの産婦人科の先生に相談をして許可を得てからにしましょう。
一般的なマッサージでは下向きで施術を受ける事が多いのですが、お腹の中の赤ちゃんに圧がかかるので控えてください。姿勢としては横向きか上向きの施術がお腹にも負担のない適切な体勢と言えます。
強い刺激やバキバキ、ボキボキする様な施術も控えるべきなので、整体院に予約をする際にどんな施術をするのか電話で確認してみてください。妊婦の方への知識と理解のある整骨院では適切に対応してもらえるはずです。
当院は横向きと上向きの施術を行なっています。関節や筋肉にかかる圧力を逃す事が出来るソフトな施術を行うため、辛さを緩和する事ができます。
身体の辛さを放って置かない事が大切です。身体の辛さを抱えた状態では、妊娠中の身体の変化や元気に赤ちゃんが産まれてくるのかなど、日々の不安な気持ちが更に増えてしまいます。
そんな時に整体の先生に不安な気持ちを聴いてもらったり、お家での過ごし方、辛い時の対処法を教えてもらうだけでも気持ち的に安心すると思います。
初めて施術を受けた時の注意点
施術後は代謝がとても上がります。「好転反応」というのですが、だるくなったり、ねむくなったり、腰まわりや股関節まわりだけでなく別の所が痛くなることがあります。これは施術によって大量に血液が動くことによる反応です。
特に妊娠中は血流が滞りやすいので、通常時より施術による反応が出やすい状態となっています。赤ちゃんに影響はありませんが、不安になりますよね。
そのため、治療効果を上げるポイントを2つ紹介いたします。
- 帰宅後に身体を休めること。
- 水分を取ること。
施術後は軽い運動をした後の身体と同じ状態ですので、休むことで回復スピードが上がります。また水を飲むことによって、身体からスムーズに疲労物質や代謝産物といった『いらないもの』が出せます。治療後のだるさや疲労感を予防する効果があります。
この様な身体の変化に、「施術が合わないのでは?」とびっくりしてしまう妊婦さんがいらっしゃいますので、是非上記2つのポイントを実践してみて下さい。
服薬が難しい妊娠中、薬に頼らず辛さを上手くコントロールする事が産まれてくる赤ちゃんの為にもなります。1人で抱え込まず相談して下さいね。